daily-chronicle

家づくりの検討過程を、迷いも含めて時系列で記録するブログ

「大手ハウスメーカーランキングに一条工務店がいない」=不人気?と思って調べてみた

先日ネットで「大手ハウスメーカー・ランキング」という記事を見ました。
そこでふと「あれ、一条工務店が入っていないな…」と気になり、最初は単純に「そこまで人気がないのかな?」と思いました。

一方で、最初に一条工務店の担当営業さんと話した際、「一条工務店の総販売戸数は業界でも上位」という説明も受けていました。
この2つが自分の中で噛み合わず、「どちらが正しい/間違い」というより、見ているランキングの前提(母集団・定義)が違うだけでは?と思い、一次ソースを確認してみることにしました。


まず一次ソースとして、住宅産業新聞社の「大手ハウスメーカー・ランキング」を見る

最初に確認したのが、住宅産業新聞社が毎年度出している「大手ハウスメーカー・ランキング」です。
年度ごとに整理されていて、全体像がつかみやすい良い資料だと思います。

ただ、現時点で公開されている2017年度以降のデータを見る限り、やはり一条工務店は上位に出てきません

ここでまず大事だと思ったのは、

  • 「大手ハウスメーカーランキング」といっても、“業界全体のランキング”ではない可能性がある

という点です。
ランキングに載っていないことが、そのまま「規模が小さい」「人気がない」を意味するとは限りません。

 

 
 
住宅産業新聞社:大手ハウスメーカーランキング
https://www.housenews.jp/house/32032

 


次に一条工務店のサイトを見たら…採用ページに興味深いグラフがあった

「では、一条工務店はどのくらいなの?」と思い、公式サイト側も確認しました。
すると、採用ページに興味深いグラフが掲載されていました。

そこには、大手ハウスメーカー(いわゆる大手10社)と比較して、一条工務店の戸建て住宅販売戸数が多いことを示すグラフがありました。
また、2000年以降の販売棟数推移の図では、

  • 大手10社:減少〜横ばい傾向

  • 一条工務店:右肩上がり

といった対比も読み取れます。

このことから推測できるのは、

  • 住宅産業新聞社の「大手ランキング」は、一定の「大手枠」を対象にしており

  • 一条工務店はそこに含まれていない(=集計対象外)ため、ランキングに出てこない可能性がある

ということです。

 

一条工務店 採用ページ(事業領域の紹介)
https://saiyo.ichijo.co.jp/newgraduates/ourfield/


「大手10社のシェアは25%程度」…ランキングの読み方が変わる

一条工務店のページには、大手10社の持ち家着工に占める棟数シェアが25%程度(2022年度)という趣旨の情報も示されています。

ここは個人的にかなり重要だと思いました。

スマホや車のように「上位数社が市場の大半を占める」業界だと、上位ランキング=人気の総合順位、と捉えやすいです。
でも住宅は、地域工務店や中堅メーカーも含めて選択肢が広く、大手10社でも市場の一部にとどまるという構造があります。

つまり、

「大手10社の中で1位だから、国内で最も人気のメーカーだ!」

みたいな単純な読み方は、住宅業界では成立しにくい。
少なくとも、“大手枠の中での順位”“業界全体の人気”と同一視するとミスリードになりやすい、ということです。

 

一条工務店 採用ページ(事業領域の紹介)
https://saiyo.ichijo.co.jp/newgraduates/ourfield/


「積水ハウスがリーディングカンパニー?」も、母集団を意識すると見え方が変わる

住宅産業新聞社のランキング記事だけを見ると、積水ハウスがリーディングカンパニーとして存在感を強めているようにも見えます。
ただ、このランキングは対象が「大手枠」に限定されているため、「業界全体の国内シェアで積水ハウスが1位を取っている」とまでは言い切れないかもしれません。

一方、積水ハウスなどは海外事業にも力を入れているため、国内棟数の増減がそのまま企業の業績(利益)と一致するとも限りません。

  • 国内棟数が減っても、海外が伸びている場合がある

  • 棟数が減っても、単価が上がれば利益は上がり得る

今回はあくまで「販売棟数=人気度(ざっくり)」を見たくて調べているため、営業利益などは深掘りしていません(やるなら別記事になりそうなので…)。


もう一点:住宅の“人気”は地域で変わりやすい

もう一点、ランキングの数字を見ていて思ったのは、住宅は地域によって“選ばれやすい性能や特徴”が変わるということです。

例えば寒冷地では断熱・気密性能が重視されやすいでしょうし、都市部では限られた敷地でも延床面積を確保できるよう、設計の工夫や多層化が評価されやすいかもしれません。

今回は全国値(全国合計の棟数)を眺めましたが、「その地域で何が支持されるか」は条件によって大きく変わる可能性があります。
なのでランキングは参考にしつつも、最後は

  • 自分たちが何を優先したいか(断熱、耐震、コスト、間取り、メンテ性など)

  • 住む地域の条件(気候、敷地、法規、周辺環境)

を踏まえて選ぶのが、一番納得感が高い気がしています。


じゃあ「自分に合うメーカー」は?—優先順位で絞るためのチェック表(テンプレ)

ここまで書いておいて「結局どこが合うの?」となりやすいので、最後に“整理の枠”も置いておきます。メーカーを断定する表ではなく、各社比較のための質問集+メモです。

(記号例:◎=標準で選びやすい/○=オプションで対応しやすい/△=商品・地域・間取り次第で要確認)

こだわり項目 営業・設計に聞く質問(そのまま使える) A社 B社 C社 メモ
断熱性 このプランでUA値の目安は?窓仕様は標準で何?アップグレード差額は?        
太陽光 この屋根で現実的に何kW?保証は?将来費用(パワコン等)は?        
ZEH ZEH達成のために標準から何を追加する?追加費用の目安は?        
耐震性 等級の取り方は?構造計算はどこまで?制震/免震は?        
耐火性 防火地域の標準対応は?外壁・構造の基本仕様は?        
全館空調 方式は?メンテ頻度と費用は?加湿はどうする?        
自然素材 塗り壁・珪藻土等は標準?OP?施工実績は?        
無垢材 無垢床はどこまで?反り・傷の説明と保証は?        
収納 収納計画の提案は?標準の収納量は?動線の考え方は?        
造作家具 造作の範囲は?見積の出し方は?納まり事例は?        

ちなみに我が家が優先していたのは 「断熱性・太陽光・ZEH」で、相談の結果として候補に挙がったのが 一条工務店/積水ハウス/トヨタホームでした(地域性もあると思います)。
最終的には我が家の優先順位と、打合せでの納得感から 一条工務店に決めまています


まとめ:ランキングは便利。でも「母集団」と「指標」を揃えないと誤解しやすい

今回調べてみて分かったのは、

  • ランキングは便利(整理されている)

  • でも「誰が対象か(母集団)」と「何の数字か(受注/引渡/販売など)」を揃えないと、見え方が変わる

という点でした。

「一条工務店がランキングにいない=不人気」とは言えず、
むしろ、集計枠の外にいるだけで、一次ソースを見ると違う姿が見えてきます。

住宅は大手だけで完結する市場ではないので、ランキングを見るときほど「このランキングは何を比べているのか?」を一度立ち止まって確認するのが良さそうです。


補足(免責)

  • ここで扱っている「棟数/戸数」は、資料によって定義(受注・引渡・販売計上)が異なる可能性があります。

  • 決算期や集計期間も揃っていない場合があるため、厳密な横並び比較には限界があります。

  • 本記事は「ランキングの読み方」「見え方の違い」に焦点を当てています。